島崎藤村の破戒を読んだ。
ちょっと触れがたいテーマながらも、名作だった。
"踏む度にさくゝと音のする雪の上は、確実(たしか)に自分の世界のやうに思はれてきた。"
ヒュー!
でも結局自然主義文学ってのが何なのかはよく分からなかった。
客観性、ありのままを描写するてことらしいけど、さらに遡らないとここの違いは分からないんだろうか。
というわけで先日も書いた、自然主義文学の代表作、島崎藤村の破戒を無事読み終えた。
進めるうちは心が重く重くなっていったけれど、読み終えるとすごくスッキリした感じ。
青空の下で冬の風が吹き抜けるような気分。
素直な描写が信州の自然を思い浮かばせてくる。
華美な装飾をせずに淡々と事実を書き連ねていくのが「自然主義」なのかもしれない。
学術的なことは良く分からない。
道徳的・宗教的観念を排除した近代文学として登場したのが当時としては衝撃的な形態だったのかもしれない。
そこから個人主義的な人間らしさを表現する白樺派やら、自然主義より一歩踏み込んだ反自然主義と呼ばれる派閥が出てきて、再び美に回帰する耽美主義とやらが生まれてくるらしい。
私の好きな夢野久作はこの耽美主義らしい。
「美」と呼んでいいかは分からないけど読むと惹きつけられる空気がある。
これを「美」というのだろうか。
そして坂口安吾の戯作的要素を重視した無頼派ってのが出てくるんだと。
太宰もこの無頼派。
こうしてみると、少しずつ読んだことある作家が増えてきてる。
歳を重ねるとはこういうことか。
小学校、中学校の図書館の主達はこういうもの経験してきたんだろうなあ、と思うと羨ましい。
表現の世界は奥が深い。
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